フィンテックとは

フィンテック1.0 ITによる金融の効率化

いままでも金融の世界では常に新しい技術が業務の効率化や高度化に利用されてきました。現在、既存の金融機関でも新たなITを活用した効率化・高度化が進みつつあります。

バックオフィスの効率化を目指すフィンテック

金融機関のシステムは大きく分けて、利用者との接点に近い「フロント」、実際に発生した取引の事務処理を担当する「ミドル」、そしてフロント、ミドルを支援する、間接的な業務を行う「バックオフィス」の3つに分類されます。バックオフィスの業務には経理、会計、財務、人事、労務、法務、総務などが含まれます。このバックオフィスの中でも近年コンプライアンス(法令遵守)領域でのフィンテック活用が注目されています。金融機関はさまざまな法律や規制に準拠することが求められています。近年相次ぐテロ事件や金融犯罪の発生、またリーマン・ショックなどの金融危機を受けて、これらの規制は年々厳しくなっています。

テロ事件などを受けて教化されたのが「アンチマネーロンダリング(AML)」規制や「テロ資金供与対策」規制などです。一方、金融危機によって金融システムが破綻する事態を避けるため、金融機関に過剰なリスクを抱える経営をしないようにきちんとリスクを管理する経営が求められています。こちらは「バーゼル規制」や「BIS規制」などが代表的な規制です。フィンテック活用の一例がアンチマネーロンダリングで求められる「KYC(Know Your Customer)」領域での活用です。現在、金融機関に口座を新しく開こうとすると、厳重な本人確認が必要とされます。これは口座が犯罪者やテロ集団に活用されないようにするために、口座を開こうとする人が犯罪に関連していないか、また誰か他人になりすまして口座を不正に開設しようとしていあにかを確認するためです。また、適正に開設された口座だとしてもそれが悪意のある第三者に悪用されてはいけません。

日本でも振り込め詐欺や株価操作のような金融犯罪、反社会的勢力が不法に入手した資金への対策が強化されています。このような規制に対応するために、過去に犯罪にかかわった企業や個人のデータベースを整備したり、不正が疑われる取引を検出したりする技術が数多く利用されています。例えばマネーロンダリングが疑われる取引のパターンを人口知能に学習させ、日々の膨大な取引の中からマネーロンダリングが疑われる取引を即座に検知する技術などはすでに実用化されています。

また適正なリスク管理を行うための取り組みを「リスクマネジメント」と総称しますが、このリスクマネジメントの領域でも新たな技術が活用されています。リスクマネジメントでは、高度な統計・確率論を駆使したリスク予想やシュミレーションを行う必要があります。この領域では素早く大量のデータの計算を行わなければなりません。そのためにビッグデータやクラウドコンピューティングを活用する取り組みが進められています。年々厳しくなる規制に対応するため、金融機関は積極的に新しいITを活用しています。またこれらの規制に対応するサービスを提供するフィンテック企業も誕生しています。最近、これらの規制に対応するフィンテックを「レグテック(RegTech:Regulation Technology)」と呼ぶこともあります。

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