腸を整える短鎖脂肪酸 (2)

短鎖脂肪酸は、腸内フローラを動かすエネルギー源

短鎖脂肪酸は、腸壁の上皮細胞のエネルギー源となっている物質です。上皮細胞が粘液を分泌したり水分や栄養分を吸収したりする作業もこのエネルギーでまかなわれており、「腸内フローラ工場を動かすエネルギーなのです。弱酸性の善玉菌が多いとしっかりと腸内環境が整いやすくなるということが起こってきます。

つまり短鎖脂肪酸というエネルギーを得ることによって、腸内フローラはより活発に活動するようになるのです。これを活発にするためには、野菜や海藻、きのこなどから食物繊維をたっぷり摂っていく必要があるのです。

短鎖脂肪酸の「粘膜を修復する力」が腸にあいた穴をふさぐ

腸を整えるには、腸粘膜にあいた穴を塞がなければなりません。穴を元通りに修復するには「腸粘膜のバリア機能を回復させること」が不可欠となる。これをすることが出来るのが短鎖脂肪酸なのです。要するに、食物繊維を摂って、腸内細菌が多くの短鎖脂肪酸を生みだすような状況が整っていれば、腸粘膜のバリア機能がどんどん高まっていくのです。そして腸壁の上皮細胞は短鎖脂肪酸をエネルギー源としている。しかも、短鎖脂肪酸は腸粘膜の粘液分泌にも深く関係している。腸管細胞の遺伝子に働いて、粘膜物質であるムチンの分泌を活性化させる役割を担っている。

つまり短鎖脂肪酸は、荒れた状態の粘膜を修復したり、毒素や腐敗物から粘膜を保護したりする力が高まるのです。そして腸粘膜バリア機能がより一層強化されるのです。これにより、腸粘膜の修復力が高まって腸の穴が徐々にふさがっていくのです。

なお、理化学研究所では、ビフィズス菌が出す物質の「酢酸」に、腸の細胞を活性化して、毒素などの侵入を防ぐためのバリア機能を高める力があることが分かっています。マウスの実験により、腸内に酢酸の量を増やした個体は病原性大腸菌O-157を飲ませても死ななくなることがつきとめられている。これは、酢酸を増やしたマウスは、腸のバリア機能がしっかり張られていて、0-157の毒素の血液中への侵入を防いでいたということ。酢酸は短鎖脂肪酸の一つであり、この研究は、短鎖脂肪酸量を高めれば、「腸もれ」を防ぐ力が高まることを示唆しているのです。

きっと人間の場合も、腸内の短鎖脂肪酸量(弱酸性)を高めれば、毒素や腐敗物、病原菌、グルテンなどの体内侵入を拒む力が高まって、数々の不調や病気を回避することができるようになるのです。

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