堀江貴文「多動力」(3)

たとえばゴルフの平均スコア80を1年で達成できたとしても、平均72になるまでにはさらに10年はかかる。それを達成したところで、プロゴルファーとして活躍できるわけでもないのだが。

僕は80点を取れるようになるとあっさり飽きてしまうことが多い。ある程度ハマれば、大半の知識は得られる。そこから長い年月をかけて100点を取ることに執着せず、次のジャンルへ飛んだほうが、また新たな発見がある。

80点取れるものをいくつも持っている人が強い。
成長が速かったり、絶えず新しいことを仕掛けている人は、皆「飽きっぽい」。短期間に1つのジャンルにメチャクチャにハマっていたかと思ったら、次に会ったときには全然違うことをやっている。

スティーブ・ジョブズは「点と点をつなげていくと、いつの間にか線ができる」と言ったが、あちこちハマっていくうちに、網の目のように散らばった点と点が思わぬところでつながるのだ。

1度深くまでハマり、あっさりと次へ移る。これからの時代は、そうやって80点取れるものをいくつももっている人が強い。

■「石の上にも三年」はもうやめよう

時代は大きく変わろうというのに、日本人は「石の上にも三年」に代表されるような「1つのことをコツコツとやる」という価値観からまだ脱せられていない。

最近は少しマシになったが、10年前は転職すらも、ネガティブに捉えられていた。節操もなく動く人はこの国では尊敬されない。

メジャーリーガーのイチロー選手やサッカーの三浦知良選手のように、日本では1つのことを続けることが美学とされる。一方で、ACミランの本田圭佑選手のように、サッカー選手でありながら、経営をやったり、教育事業を手掛けたりすると、「本業をおろそかにしている」とたちまち批判されてしまう。

別に僕はイチロー選手やカズさんのような生き方を否定する気はない。しかし、繰り返すが、もはや産業ごとの壁がすべて崩壊していくのだ。

そんな時代に、イチロー選手やカズさんのような才能をもたない人が、1つの仕事にとらわれてしまっていては、価値あるものは生み出せなくなっていくだろう。

この『多動力』は渾身の力で書いた。「多動力」を身に付ければ、仕事は楽しくなり、人生は充実すると確信しているからだ。あなたの人生を大きく変えることができれば、これに勝る喜びはない。

著者について

1972年、福岡県生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の読者は1万数千人の規模に。2014年8月には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタートした。

スポンサーリンク

フォローする