桐生祥秀 日本で初の100メートル9秒台の9秒98!

陸上男子100メートルの桐生祥秀(よしひで)(21)=東洋大4年=が9日、福井運動公園陸上競技場で行われた日本学生対校選手権男子100メートル決勝で、日本勢初の9秒台となる9秒98(追い風1.8メートル)の日本新記録を樹立した。従来の日本記録は伊東浩司(現日本陸上競技連盟強化委員長)が1998年バンコク・アジア大会で樹立した10秒00(追い風1.9メートル)で、19年ぶりに更新した。

アフリカ出身で国籍変更した選手を除けば、桐生はアジア勢として2015年の蘇炳添(そ・へいてん)(中国)に続く2番目の9秒台到達となった。世界記録は五輪で3大会連続(08年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ)金メダリストのウサイン・ボルト(ジャマイカ)が2009年、22歳でマークした9秒58。

桐生は滋賀県彦根市出身。京都・洛南高2年だった12年に10秒19の18歳未満世界記録(当時)を樹立し、13年の織田記念(広島)、昨年の日本学生個人選手権(神奈川・平塚)でともに日本歴代2位(当時)の10秒01をマーク。15年には米国のレースで3.3メートルの追い風参考ながら9秒87を出した。リオ五輪では400メートルリレーの第3走者を務め、トラックで日本勢88年ぶりの銀メダルを獲得。17年ロンドン世界選手権も同リレーで銅メダルを獲得した。

2017年度成績

3月11日にオーストラリアのキャンベラで行われた競技会に参加。1レース目で10秒04(+1.4)、2レース目で10秒19(-0.1)をマーク。8月に行われる世界陸上ロンドン大会の参加標準記録10秒12を突破した。

6月24日の第101回日本陸上競技選手権大会男子100m決勝ではサニブラウン・アブデル・ハキーム、多田修平に敗れ個人種目での代表入りを逃したが、リレーメンバーで2017年世界陸上競技選手権大会の日本代表に選出された。
8月12日の世界陸上男子4×100mリレーでは第3走者を務め銅メダルを獲得した。

9月9日、第86回天皇賜盃日本学生陸上競技対校選手権大会(福井運動公園陸上競技場)男子100m決勝において、追い風1.8mのコンディションの中、9秒98を記録。伊東浩司が1998年に樹立した日本記録10秒00を19年ぶりに更新するとともに、正式に日本人選手初の9秒台スプリンターとなった。

2016年度成績

3月18日、2大会連続で世界室内選手権の60mに出場すると、予選を6秒59の自己ベストタイで突破し、2大会連続で準決勝に進出した。準決勝では組2着までに入るか、それ以外の全体でタイムの良い上位2位に入れば、この種目で日本人初の決勝進出だった。しかし、結果は日本記録(6秒55)に肉薄する6秒56をマークするも組3着に終わり、組2着とは0秒03差、タイムで拾われるには0秒01差届かず決勝進出を逃した。

4月2日、テキサスリレーの100m(タイムレース)で今シーズン屋外初戦を迎えた。1組目が追い風2.1の中で行われたため、2組目に登場する桐生には好記録が期待されたが、レース直前に風は向かい風となってしまった。9秒台の自己ベストを持つ選手たちを破って組1着になったもののタイムは10秒24(-1.4)にとどまり、タイムレース総合では2位となった(1位は1組目で10秒12をマークした選手)。

5月8日、ゴールデングランプリ川崎の100mで今シーズン国内初戦を迎えたが、リアクションタイムは8選手の中で一番悪い0秒184とスタートに失敗し、10秒27(-0.4)の4位に終わった。なお、このレースでは山縣亮太に先着を許し日本人2位に終わったが、山縣に直接対決で敗れたのは2013年の日本選手権以来3年ぶりだった。

5月20日、関東インカレの100m決勝を10秒35(-1.4)で制し、2大会ぶり2度目の優勝を果たした。

6月5日、布勢スプリントの100m第2レースで4年連続の10秒0台となる10秒09(-0.5)をマークしたが、山縣亮太(10秒06)に敗れ2位に終わった。なお、同じレースで複数の日本人選手が10秒0台をマークしたのはこれが初めてだった(追い風参考記録は除く)。

6月11日、日本学生個人選手権の100m準決勝で3年ぶりの自己ベストタイとなる10秒01(+1.8)をマーク。リオデジャネイロオリンピックの派遣設定記録(10秒01)を突破し、末續慎吾と共に保持していた日本学生記録(10秒05)も更新した。また、通算5度目の10秒0台は日本人最多回数となった。

6月25日、日本選手権の100m決勝で2大会ぶりの優勝を狙うも、レース中に右足がけいれんが起こした影響で10秒31(-0.3)の3位に終わった。ケンブリッジ飛鳥(10秒16)と山縣亮太(10秒17)の後塵を拝したものの、派遣設定記録を唯一突破していたため3位でもリオデジャネイロオリンピック日本代表に即内定した。しかし、3位で代表内定という不本意な決まり方に、レース後の取材エリアでは悔し涙を流した。

リオデジャネイロオリンピック男子100mでは、現地時間8月13日の予選で10秒23(-0.4)をマーク、7組4着となり準決勝進出を逃した[72]。男子4×100mリレーでは日本チーム(山縣亮太-飯塚翔太-桐生祥秀-ケンブリッジ飛鳥)の三走を務め、18日の予選で37秒68のアジア新記録をマーク、全体2位で決勝へ進出した。19日の決勝では予選のアジア記録を更新する37秒60で2位となり、銀メダルを獲得した

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