質量が0以下の「負の質量をもつ物体」の生成に米大学が成功! ついに“反重力装置”が実現か!

質量が負(マイナス)である液体の生成に成功したと発表された。
一体どういうことなのだろうか?

物理的な物体としてはあり得ないような話だがつまりはこういうことだ。その液体を押すと押した向こうへ動く代わりに押された方へ加速するのである。この奇妙な振る舞いはブラックホールと中性子星の中で起きるとされているものだ。

だが、ちょっと待ってほしい。そもそも負の質量などあり得るのだろうか?

物質に負の質量は存在するのか?

実はあくまで仮説ではあるが、電荷に正と負があるように、物質にも負の質量が存在するはずである。

理論的にはあるとされているが、物理法則を破らずに質量がマイナスな物体などというものが本当に存在するのかどうかは、現在も議論が続けられている。そしてその概念は我々凡人の頭脳ではなかなか理解することが難しい。

負の質量の性質とは?

ニュートンの第2法則は、f = ma (F:物体に働く力、m:物質の質量、a:物体の加速度)と記述される。すなわち「力」は物体の質量に加速を乗じたものと等しいということだ。

この等式を加速は力を物体の質量で除したものに等しいと書き直し、質量をマイナスにすれば、加速はマイナスになる。テーブルの上のコップを押したら、手の方に押し返してくるような場面を想像してみてほしい。

なんだかピンとこないからといって、それがあり得ないということにはならない。そして、これまでの理論研究からは、この宇宙に一般相対性理論を破らずにマイナスの質量が存在し得るという初期の証拠が提示されているのだ。

さらに多くの物理学者が、マイナスの質量はダークエネルギー、ワームホール、ブラックホール、中性子星といった宇宙で発見された奇妙な現象に関連しているのではないかと考えている。

だからこそ専門家は実験室でそれを再現しようとしていたのであり、いくつか初期の成功が得られてきた。

液体の原子を超低温に冷却、負の質量をもつ液体の生成に成功

しかしこの度ワシントン州立大学の研究者は、液体の原子を超低温に冷却したことで、質量がマイナスであるかのような振る舞いが観測されたと発表した。

宇宙で発生する奇妙な現象の研究に役立てられるかもしれないと主張している。

この奇妙な液体を作るには、レーザーでルビジウム原子を絶対零度近くまで冷却し、ボース=アインシュタイン凝縮を作り出す。

この状態では、粒子が非常にゆっくりと動き、量子力学の不思議な原理に従うようになる。つまり波のような振る舞いを見せ、位置を正確に特定できなくなる。

また粒子の動きがシンクロし、超流体(摩擦によるエネルギー損失がない物質)が形成される。

研究チームは、この超流体をレーザーで絶対零度付近に保ちつつ、100ミクロン未満しかない小さなボウル状の場に捕捉。超流体がここに捕らわれている限りは通常の質量があり、ボース=アインシュタイン凝縮が続いている限り、まったく普通であった。

そこで超流体を脱出させようと試みた。第2のレーザーを用いて、原子を前後に蹴り出してそのスピンを変化させ、ボウルを突破させようとした。するとルビジウムはまるで質量がマイナスであるかのように振る舞い、高速でさっと飛び出したのだ。つまり押すとルビジウムが見えない壁にぶつかったかのように後ろ向きに加速したのだという。

この現象が確かなものであり、マイナスの質量にまつわる数々の疑問を試すうえで利用できるものなのかどうかはまだ検証する必要がある。

何よりもまず、他の研究チームによって結果が再現されなければならないのだから、大騒ぎするのはまだ早い。

確かなことは、物理学はますます奇妙なものとなっており、次なる発見を楽しみにしていいということだ。

教授らの研究成果はアメリカ物理学速報誌「Physical Review Letters」(4月10日付)に掲載され、今後、各研究機関による追試が試みられる予定だという。

それにしても、負の質量が確実に存在するとすれば、SFの世界でしばしば言及されてきた反物質や、斥力として働く重力、すなわち「反重力」もいずれ実現するかもしれない。そうすれば、反重力装置を使った飛行技術(UFO)でさえ夢ではない。今後の研究・発展にますます期待しよう。

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